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関節リウマチと歯周病

2023年11月26日

こんにちは。大阪市福島区の歯医者 富永歯科クリニック 院長 富永佳代子です。皆さんは関節リウマチという病気をご存じですか?

関節リウマチとは?

関節リウマチは、自己免疫疾患の一種です。自分の免疫機構の異常のため、自分で自分を攻撃すると考えるとわかりやすいと思います。免疫とは、細菌やウイルスなど異物に対して、身体を守る重要な生体防御機構です。つまり、自分(自己)と自分でないもの(非自己)を見分けるという働きがあり、非自己に対して攻撃をかけ、その結果、起こるのが炎症と考えます。しかし、何らかの原因で、自分のなかにある自己を異物(非自己)と勘違いして攻撃してしまうことがあります。これを自己免疫異常と言います。

関節リウマチの場合は、関節を取り巻く滑膜がターゲットになります。異物と間違って認識された滑膜に炎症細胞が集まり、攻撃を始めます。その結果、滑膜に炎症が起こり、様々な症状が起こります。起床時に関節のこわばり、関節の痛み・腫れ、微熱、痛み、だるさ・倦怠を感じます。まず、手足の指のような小さな関節から起こることが一般的で、左右対称に症状が現れます。炎症が、関節を構成している軟骨や骨に進んでいくと、変形が起こり、関節が破壊されていきます。関節リウマチが起こりやすい場所は、膝、手首、足首、手足の指の関節などです。

日本で関節リウマチの推定患者数は、約70万人。女性は男性の3~4倍多い病気です。一般的に30~50歳代と若い年代に多く発症しています。関節リウマチの患者さんの日々の生活は、関節症状だけでなく、間質性肺炎(肺の関節に炎症が生じ、酸素の取り込みが悪くなる病気)などの肺疾患や、骨粗鬆症による骨折、感染症などによって損なわれることが多々あります。間質性肺炎は、関節リウマチの治療薬によっても発症する可能性があるので、注意が必要です。このような免疫の働きが自分を攻撃してしまう全身性の自己免疫疾患には、関節リウマチのほか、シェーグレン症候群や全身性エリテマトーデスなど、若い女性に多く発症する病気もあります。これらを総称して、膠原病と言います。

歯周病との関係

関節リウマチと歯周病は、双方向の関連性があり、歯周病の人は関節リウマチを発症しやすく、関節リウマチの人は歯周病になりやすいことが判明しています。歯周病原因菌であるPg菌(Porphyromonas gingivalis)は、アルギニンという元々体内にある蛋白をシトルリンという物質に変えることがわかっています。それを異物と認識して作られる抗体が、関節リウマチの診断に有用な抗CCP抗体です。この抗体が全身のいろいろな場所でシトルリン化蛋白に対して、炎症反応や免疫異常が引き起こされ、それが関節の炎症に結びつくことになります。

また、関節リウマチの人が、治療薬としてステロイド剤を服用することで免疫力が低下していれば、歯周病になりやすくなります。また、関節の症状が進行すると日常生活に支障をきたし、歯磨きが困難になり、口腔内の清潔が保たれずに、歯周病が悪化する傾向にあります。また、関節リウマチでは、シェーグレン症候群という唾液分泌が低下する膠原病を併発することが多く、さらに、口腔衛生状態が悪化すると歯周病の悪化に繋がります。つまり、関節リウマチと歯周病が、お互いをさらに悪化させていく負のスパイラルに陥ることになります。このような悪循環に陥らないように、歯周病を管理して、口腔内環境を良好に保つため、歯科医院を受診する必要があります。

富永歯科クリニック 院長 富永佳代子

 

 

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