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親知らず、抜かないといけませんか?Part 2

2023年8月12日

こんにちは、大阪市福島区の歯医者 富永歯科クリニック院長 富永佳代子です。前回に引き続き、親知らずの抜歯について引き続きお話します。

どのような場合に親知らずを抜いたほうがいいのでしょうか?

④歯茎に炎症を起こしている場合

親知らずが完全に生えきっていない場合、少しだけ顔を出している状態を「半埋伏」と呼びます。この場合、中途半端に顔を出しているので、歯と歯茎の間に隙間があり、深い歯周ポケットを形成しているのと同じ状況になります。そのため、プラーク(細菌の塊)が溜まり、炎症が起きて腫れたり、出血しやすい状況をなります。この場合、治療法として抗菌薬の投与、洗浄等で症状を抑えることは可能です。しかし、原因となる親しらずを抜歯しないと、炎症の再発を繰り返すことになります。

親知らずが、原因となる歯周病を「智歯周囲炎」と言います。単に炎症が起こっていると考えがちですが、親知らずは、下あごの一番奥に生えているため、解剖学的に咀嚼筋や咽頭、頸部へ炎症が広がりやすいため、開口障害や頸部リンパ節の腫脹、嚥下障害などを引き起こすことがあります。重症化すると顎の骨が骨髄炎を引き起こしたり、身体に炎症が広がって蜂窩織炎(ほうかしきえん)になってしまう危険性もあります。

⑤親知らずが病変を作る場合

顎の骨の中に埋もれた親知らずが、嚢胞(のうほう)つまり液体の入った袋状の病変を作っている場合、年月の経過とともに、嚢胞が大きくなっていくと、顎の骨が吸収してしまい、転倒などで骨折する可能性があります。自分で見つけることは少なく、歯科医院でパノラマレントゲン撮影をして指摘されることが大半です。経過観察をして、嚢胞が大きくなるのであれば、抜歯をおこない、同時に嚢胞を摘出します。

⑥便宜的に抜歯が必要な場合

矯正治療で、第二大臼歯を奥の方に移動させたい場合、後ろにある親しらずは邪魔になるので、抜歯をすることがあります。

親しらずの抜歯はどうやってするの?

親しらずを抜歯して、「大変だった」、「腫れた」「痛かった」「口がしびれた」など、良い話を聞かないことが多くないでしょうか?普通の抜歯とどう違うのでしょうか?

親しらずは、中途半端に生えていることが多く、歯冠の一部または全部があごの骨の中に、埋まっていることがあります。そのため、歯肉を切開したり、骨を削る必要があります。抜歯処置の際に、できる限り、処置後の腫れや痛みを少なくするために、歯ぐきを切る長さや、骨を削る量は最小限にとどめるようにします。しかし、外科処置を行うのですから、治癒時間が普通の抜歯に比較して長引くことがあります。親知らずの生え方によっては、歯ぐきを切開しないで抜くこともありますので、抜歯前にどのように抜くかを、必ず担当医から説明してもらってください。

一般的に、上の親知らずの方が抜きやすく、処置時間も短く済むことが多いです。これは、解剖学的な骨の構造の違いによります。上の顎の骨は、海綿骨と呼ばれるスポンジのような柔らかい骨のため麻酔も効きやすく、比較的抜きやすいです。しかし、下あごの骨は、皮質骨とよばれる硬い骨のため、麻酔が浸透しにくく、歯も抜きにくいのです。また、「抜歯が怖い」と皆さん必要以上におびえますが、それは「抜歯時に痛いのではないか?」「痛いのが怖い」という理由が大半です。抜歯の際中は痛みが起こらないように、麻酔はしっかりと作用させるので、過剰に怖がらないでください。過剰に怖がることにより、精神的、肉体的疲労が増してしまい、「抜歯はしんどい、疲れる」などのイメージを増大させます。また、事前に腫れや出血などの炎症の症状が強い場合、麻酔が効きにくいことがあるので、抗菌薬を3~4日服用してから抜歯処置を行います。

次回は親知らずの抜歯後の症状についてお話します。

富永歯科クリニック院長 富永佳代子

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