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自家歯牙移植材について

2023年9月10日

こんにちは。大阪市福島区の歯医者 富永歯科クリニック副院長赤野弘明です。本日は歯周組織再生療法インプラント治療において必ずと言っていいほど使用する骨移植材についてお話していきます。

骨移植材って、何?

骨移植材とは、歯周病抜歯などで失った骨組織を再生させるために使用する移植材です。
歯をしっかりと支えるには、十分な量の歯槽骨が存在しなくてはなりませんし、インプラントも歯槽骨としっかりくっ付いてこそその役目を果たすことができるのです。
もちろん、入れ歯も安定して、咀嚼ができるためには、十分に骨量があった方が良いのです。
つまり、物をしっかり噛んで、快適な食生活を送るには、歯やインプラントを支えるために十分な骨が必要だという事です。
その骨を失った場合に、回復させるために骨移植材は使用します。
もちろん、骨移植材が骨の役目を果たすわけではありません。骨移植材は、体に吸収され、新たに体が骨を作るための過程をスムーズに行うための役目を果たします。
骨移植材には、色々な種類があります。他家骨移植材と言って、人間の骨組織を厳格な病原検査を行い、滅菌、フリーズドライ処理を行った製品(輸血なども他人の血液で病原検査などを行い使用しますので、これに似ているかもしれません。ただし、輸血は生の組織である点が、骨移植材とは異なります)や異種骨移植材という牛などの骨を高温滅菌、脱灰処理を行ってミネラル成分のみを抽出した移植材やハイドロキシアパタイトなどの人工的に合成した移植材などが存在します。これらと比較して自家歯牙移植材は唯一異なる点があります。
それは、患者さん自身の歯を脱灰処理して作った骨移植材という事です。自分自身の組織であるから、患者さん自身にも安心していただけると思います。
では、なぜ歯が骨になるのでしょうか?
どちらも硬いハイドロキシアパタイトという無機質からできている事には違いはないのですが、全く同じものには見えないですよね。
歯は大きく分けて三種類の硬い部分でできています。それは象牙質、エナメル質、セメント質です。
エナメル質のほとんどは、ハイドロキシアパタイトという結晶で出来ていて、構造も緻密で吸収しにくい成分です。しかし象牙質は70%近くのハイドロキシアパタイトと20%余りのコラーゲンから構成されていて、これはまさに骨の成分構造と酷似しているのです。しかも象牙質が歯の大部分を占める構造物です。
ではどのように歯を移植材にするのかについてお話します。
当医院では、抜歯した歯に付着している歯石や充填物や虫歯部分をまず除去します。その後、除菌・洗浄を行い、直径1mm前後に粉砕します。その粉砕した歯牙をVacuaSonicとい機械に入れて脱灰、滅菌処理を行い移植材にします。この機械では、脱灰レベルを自由に設定できるので、より吸収して骨に置換しやすい移植材にするには脱灰レベルを高くします。ここで重要なのは、象牙質にはコラーゲンが含まれているという事です。骨の形成過程においては、コラーゲン線維にハイドロキシアパタイトが沈着して骨化していくのです。つまり、コラーゲンの含まれている象牙質の方が、より骨形成に有利と私自身は考えています。

エナメル質を処理して得られる移植材は、ほとんどがハイドロキシアパタイトであるため、異種性移植材のBio-Ossという移植材と似たものとなります。従って、部位別に使い分けることで、その特性を生かした使い方ができるのです。
利点は、何よりも自分の組織であることから拒否反応などもなく、安心して使用できる材料です。
しかし、欠点は、抜歯する歯がない場合や使用に耐えるボリュームが確保できない可能性がある事です。
骨移植材としては、自家骨(自分自身の骨)が最高の移植材で、次いで自家歯牙移植材他家骨が骨造成に適した材料と考えられます。

富永歯科クリニック 副院長 赤野 弘明

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