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がん治療と歯の治療 Part2放射線治療

2023年2月12日

こんにちは。大阪市福島区の歯医者 富永歯科クリニック院長 富永佳代子です。今回は、頭頚部や口腔がんの治療で行う放射線治療の副作用についてお話します。

口腔や咽頭のがんで、放射線治療を行った場合、お口の中に副作用は必ずと言っていいほど発現します。副作用は、急性にすぐに出る症状、何か月か経ってから出る晩期性のものがあります。お口の中に出る症状は、味覚低下お口の乾燥口内炎、嚥下障害。皮膚の症状として、かゆみ、乾燥、赤み、ヒリヒリ、皮がむけるなどがあります。特に口内炎は、約7割程度の方に出現します。

症状は

口内炎

放射線をあてると、お口の中の粘膜の表面の細胞が脱落します。そこから、細菌が内部に侵侵入すると、感染と炎症が起こり、口内炎がひどくなります。また、内部の血管を通じて細菌が全身に巡り、発熱することもあります。

乾燥 味覚低下

お口の中には、唾液を出す大唾液腺が3つ(顎下腺、耳下腺、舌下腺)小さな小唾液腺が無数に分布しています。それらが、放射線により障害され、唾液に分泌が減り、また唾液の性質が変化することで、乾燥味覚障害が起こります。

対策

がん治療は、がんと診断されてから種々の検査を行うため、治療開始までに日数があります。その期間に、歯医者さんに通院してお口に中の状態を改善しておくと、合併症のリスクが減り、副作用も緩和されます。

虫歯・歯周病治療

口内炎はお口の中の細菌数が多いほど悪化します。抗がん剤治療を行っている場合は、体の免疫が抑制されているので、なおさら症状が悪化します。放射線の影響で、細胞が脱落し、そこの細菌が大量に侵入すると、炎症状態が長引きます。このような症状ができるだけ出ないように、また軽度に抑えるために、お口の中の細菌量を減らすことが必要です。そのため、第一に虫歯歯周病治療を行う必要があります。虫歯の中に潜むミュータンス菌などの除去、歯肉内の歯石やプラークの中に潜む歯周病菌の除去を行うことが必要です。つまり虫歯治療、歯石除去やお口の中のクリーニングを受けて、衛生状態を改善しておく必要があります。

抜歯

手術時の気管挿管や手術後の肺炎防止のために、グラグラの歯は抜歯することを主治医や麻酔科医から勧められることがあります。特に、放射線治療後は、通常抜歯は禁忌となります。放射線治療の影響で、抜歯時に顎の骨が壊死してしまうことがあるからです。(放射線顎骨壊死)

被せ物や詰め物、入れ歯のチェック

歯や被せ物、入れ歯のチェックを受けましょう。歯や被せ物がとがっていたり、詰め物、被せ物のフィットが悪い場合、お口の中の粘膜を傷つけてしまいます。入れ歯に関しては、入れ歯の針金(クラスプ)がとがっていて痛い、針金が歯に合っていない、入れ歯にひびが入っている、などのトラブルで粘膜を傷つけてしまいます。できた傷に細菌感染が起きると、口内炎がひどくなりやすいのです。

何もない時から歯医者さんに

皆さんはかかりつけの歯医者さんがありますか?「歯医者さんは、痛くなってから行くもの」「何も症状がないから行かない」とお考えではありませんか?健康なときから、かかりつけの歯医者さんに通うことで、虫歯歯周病のリスクを減らし、将来的に自分の歯を残せる可能性を高めておく必要があります。がんになってしまった時も、歯医者さんは強い味方です。なぜなら、「食べる」という生きるために最も必要なことを担うのがお口の中だからです。がん治療の副作用は多かれ少なかれ出現します。その副作用期間も、出来る限り、快適な食生活を過ごせるように、何もない時から歯医者さんに定期的に通うことをお勧めします。次回は、がん治療中のお口のケアについてお話します。

富永歯科クリニック 院長 富永佳代子

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