こんにちは。大阪市福島区の歯医者「富永歯科クリニック」副院長赤野 弘明です。前回に引き続き、歯科医院のナゼ?について二回目のお話です。
歯科医院ではどんな人が働いているの?
「歯医者には歯科医師以外に誰が働いているのでしょう?」一般的には、意外とこれが素朴な疑問だと聞いたことがあります。
歯科医院は、規模も内情も様々ですが、富永歯科クリニックの様子を少し覗いてみましょう。ドアを開けると、「こんにちは」と明るい声がします。この人は歯科助手。受付、会計、器具の滅菌や準備、衛生管理、診療のサポートを担当するので、歯科的な知識が求められます。
医院の標榜や待合の壁面に歯科医師の専門性を表示しています。
富永歯科クリニックの院長と副院長は大阪大学歯学部の同級生で、副院長は堺市で院長として赤野歯科クリニック(www.akano-dent.jp)を開院しています。富永歯科クリニックと赤野歯科クリニックは医療法人健匠会グループの歯科医院です。院長 富永 佳代子は、大阪大学歯学部卒業後、大阪大学歯科補綴学第二補綴科(義歯の専門講座)で研修を積み、診療、学生教育、研究をしてきました。副院長 赤野 弘明は、ペンシルバニア大学歯周補綴科で歯周病とインプラントの専門教育を受けています。ハーバード大学のインプラント研修で、最優秀賞もいただきました。
スタッフ構成は?
初めて治療に来られた時(初診)は、歯科衛生士または歯科助手が問診をお聞きします。
その後の歯のチェックは、歯科医師か歯科衛生士が行います。最初の歯の状態を記録したり、歯周病の進行状況を確認したり、レントゲン撮影の準備をいたします。
歯のクリーニングや歯磨きの方法を説明するのが、歯科衛生士です。歯科衛生士は、患者さんの口腔内に直接触れて医療行為の一部を行う国家資格者です。その専門性をいかし、歯科治療とは別の日に「歯科衛生士による予約」を取る場合もあります。
歯科衛生士は歯科衛生士専門学校で3年以上学び、歯科衛生士国家資格を取得した人が就ける専門職です。
歯科助手は、主に、歯科医師が行う治療のほとんどの補助を行い、患者さんがチェアについて、問診を行う場合もあります。治療中にチェアで歯科医と一緒に歯科助手さんがセメントを練ったり、詰め物の用意をしたり、バキュームで口の中に溜まった水などを吸引したりしています。抜歯やインプラント手術などの外科的処置の補助も行います。もちろん、衛生士さんも同じ業務を行います。
歯医者では、この3者が役割分担をして、患者さんの治療を的確に運営できるように働いています。
歯科医師の専門性
富永歯科クリニックでは、院長、副院長ともにその専門性を生かし、患者さんの希望にかなう結果を目指しています。義歯とインプラントはお互い相反する治療のように思われがち(義歯が嫌なのでインプラントを選択されることも多いから)ですが、実は義歯とインプラントを上手く組み合わせることによって、更に良い結果を生み出すことができます。
インプラントを使用する一番の目的は、臼歯部分に失った歯を回復して、噛み合わせを回復することで、義歯を安定させる行ことができるし、前歯が壊れるのを防ぐこともできます。インプラントだけで審美性が解決できない場合もあります。この時は義歯によって、審美性が解決できることもあります。だから、それぞれの治療に専門性があれば、その両者の良い所を採用したハイブリッド治療によって、更に良い結果が期待できるのです。
技工士とは?
クラウンやブリッジなど歯を作る人(技工士)も医院内で働いている診療所もあると思います。技工士さんが院内におられると、壊れた義歯や仮歯の修理が短時間でできるメリットがあるのですが、当医院では、技工士に勤務してもらっていません。理由は、良い技工士さんは専門性が高いのです。そして、そのような技工士さんは自分でラボを持って、自分の責任で仕事をしています。技工士さんだからといって、義歯も審美補綴(セラミックなどの審美的な被せ)もインプラント補綴も全て高いレベルで出来る人はいません。専門性の高い(義歯が得意、審美が得意、インプラント補綴が得意など)技工士さんに、内容によってその得意分野に合わせて仕事を依頼したいからです。専門性が高いのは、その分野に多くのトレーニング時間を割いているからです。そのため、全てが専門的になる事は不可能なのです。
良い治療を提供するために、これらのスタッフが連携して治療を行っています。もちろん、私たち歯医者として、スタッフの教育も怠ることなく、常に前進を続けています。富永歯科クリニックでは治療だけでなく、働く人(歯科医師、歯科衛生士、歯科助手)もハイブリッド化して良い治療の提供を目指していきます。
富永歯科クリニック 副院長 赤野 弘明