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舌痛症  Part1

2021年12月3日

こんにちは。大阪市福島区の歯医者 富永歯科クリニック院長 富永佳代子です。

舌痛症」という言葉をご存じでしょうか?「口腔灼熱症候群」の一種で、検査をして調べても原因が見つからないのに、舌がヒリヒリ、ピリピリと慢性的に痛むつらい病気です。100人に1~3人程度の発生率で、中高年の女性に多く見られます。

舌が痛む原因には、舌を噛んだ時にできる傷や口内炎カンジダ症ドライマウス舌がんなど、様々なものがありますが、それらの可能性を全て調べても特定の病気が見つからないときに、舌痛症と診断されます。

舌痛症の特徴は?

・中高年の50~70歳代の女性の患者さんが圧倒的に多い。

・痛む場所は、舌の先や側面の歯の触れる辺り。

・原因不明の舌のヒリヒリ感が慢性的に続く。

・舌が何かに触れなくても、ヒリヒリ感がある。

・歯科治療を受けた頃から始まるときもあるが、誤って咬んだ傷や口内炎の他、きっかけが見当たらない。

・痛みは多くの場合、起きている時にあり、朝よりも夕方から夜にかけて痛みが強くなる傾向があり、就寝中は痛みはない。

・食事中に悪化せず、痛みを感じないこともある。

・何か別のことに集中している時は痛みが減り、一人で考えごとをしている時などに痛みが増しやすい。

・時間帯や日によって痛みの程度や場所が変動する。

・ロキソニンやボルタレンなどの鎮痛剤が効かない。

心理検査をすると「心配性でこだわりが強い」「病気に対して不安感が強い」「過去に強いストレスを受けた」「不安やうつ症状がある」といった方が多いのも特徴です。舌痛症の原因は、現在の研究では残念ながら不明です。

検査方法は?

まず、他の病気で舌の痛みを引き起こしているのではないかどうか、診察します。「舌が痛い」と、いったいどの科を受診すれば良いのか分からないので、歯科にたどり着くまでいろいろな病院を受診する方が多いのです。

舌痛症の診断では、まず「舌に口内炎の腫れ、赤みなど異常がないか?」「舌が触れる入れ歯に舌を傷つけるような原因はないか?」「舌に炎症や腫瘍ができていないか?」を確認する必要があるため、歯科受診が必要です。症状のある方は、かかりつけの歯科医院にご相談ください。とくに異常が認められない場合は、舌痛症の診療を行っている口腔外科や口腔内科、歯科心身症の専門外来の紹介になります。

舌痛症の診療では、診察前の問診、面接が重要です。質問は、症状の発生からの経緯、どんな時に痛むのか?現在の健康状態や病歴、生活環境や家族との関係、心理状態など多方面に渡ります。この問診とカウンセリングが、舌痛症の治療にとって重要になります。

検査とその目的は以下の通りです。

血液検査  貧血や栄養不足による舌の痛み(鉄、亜鉛、銅不足になっていないか?)
シェーグレン症候群などの可能性の有無

唾液量検査 お口の乾燥が原因で痛みが起きていないか?ストレスや緊張による唾液量の低下の可能性がないか?シェーグレン症候群によるドライマウスの可能性がないか?

細菌検査  舌についた舌苔を採取して培養検査を行い、カンジダ菌による痛みの有無を調べる

味覚検査  味覚の神経と痛みの神経のバランスが崩れると痛みが過敏になる傾向にある

心理検査 心配性やこだわりやすさなどの傾向を調査

様々な検査を行い、さらに心理的、社会環境面に関して、医療面接を行います。時には、歯科医師、精神科医が一緒に診療にあたることもあります。このような診察を行った上で、総合的に判断して、舌のヒリヒリ感を引き起こす特定の原因や疾患が見つからない場合、「舌痛症」と診断されます。

次回は、改善方法についてお話します。

富永歯科クリニック院長  富永 佳代子

 

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