こんにちは。大阪市福島区の歯医者 富永歯科クリニック院長富永佳代子です。今回は電動歯ブラシの選び方についてお話します。現在、多くの種類の電動歯ブラシが販売されており、どれが自分に合うのか分からないというお声をよく聞きます。選ぶ時の参考になるポイントをあげていきます。
電動ブラシの種類
回転式
丸形のブラシが高速で回転するタイプで、メーカーによって回転のしかたに違いがありますが、歯の汚れ=プラーク除去力が高く汚れをしっかり取ってくれます。歯や歯茎に伝わる振動や圧が強いと感じるという感想があるので、元々柔らかめの歯ブラシが好きな方や、歯医者さんで磨きすぎを指摘される方は使い方に注意が必要です。力が入りすぎないように加圧防止センサーや自動停止機能がついたものがおすすめです。
音波振動式
音波振動により発生する水流や細かい気泡が、歯の隙間や歯周ポケットの歯垢を除去するのを助けてくれます。回転式に比べると機種によってはプラーク除去力がやや弱いといわれていますが、歯や歯茎への刺激は少ないです。
超音波式
超音波がプラークを形成する細菌の繋がりを弱めてくれます。ブラシの動きはとても細かいので、振動はほとんど感じず、歯と歯茎へのあたりはとてもやさしいですが、普通の歯ブラシでの手磨きと同じように磨く必要があります。
それぞれのタイプの電動歯ブラシにさらに色々な機能があり、その機能により価格に幅があります。ご自分に必要だと思う機能がついているかどうかも選ぶポイントになりますね。
搭載機能として
・本体も丸洗いできる防水機能
・力が入りすぎないようする加圧防止センサー
・長時間磨きすぎないようにするタイマーや自動停止機能
・磨き方のモードを変えられる(ソフト、歯茎ケア、舌磨き、ホワイトニング等)
・アプリと連動して、磨き残しのチェックやブラシの交換時期をお知らせしてくれる(子供さん向けの物もあり、歯磨きの習慣づけにもなる)
などがあります。
選ぶポイントは?
・充電式か電池式か(どこで充電するのか?どこで使うのか?)
・替えのブラシの種類(奥歯までしっかり磨けるヘッドの小さいブラシはあるか?)
・替えのブラシのコストパフォーマンス
・本体の重さ・グリップの太さ
実際に、販売している店頭で手に取って、大きさ、重さ、ブラシのヘッドの大きさを確認して、さらに実際に磨くような動きをしてみて、うまく動かせそうか?やってみてください。
歯磨き粉は?
電動歯ブラシを使いはじめたら、できれば歯磨き粉は研磨剤が少ないもの、細かいもの、無配合のものをおすすめします。電動歯ブラシのほうが手磨きより強く磨かれるので、歯への負担を減らすようにしましょう。また、泡立ちやすいので、発泡剤も少ないものか無配合のものをおすすめします。泡立ちが良すぎると、しっかり磨きにくくなります。
磨き方の注意点
電動動歯ブラシはブラシ部分が自動で動いて磨いてくれますが、磨きたいところに当てにいくのはご自分でしないといけません。手磨きで注意しないといけない事と同じです。ブラシの毛先の向きや歯と歯の隙間にあたっているかを意識して磨いてください。また、歯を一本ずつ均等に時間をかけて磨くように、ブラシを動かすスピードにも気を付けましょう。
できれば定期健診の時に、お使いの電動歯ブラシをご持参いただけると、磨き残しがあれば使い方のコツなどを説明させていただけます。購入前でも後でも、わからないことや気になることがあればご相談ください。ご自分に合った電動歯ブラシが見つかれば、今以上に上手に歯磨きができるかもしれませんが、やはり限界があります。仕上げに歯間ブラシやフロス、糸ようじもぜひ使って下さいね。
富永歯科クリニック 院長 富永佳代子