こんにちは。第2回目のコラムは副院長の赤野 弘明が担当させていただきます。
現在、世の中はコロナの話題が朝のワイドショーなどでは、どのチャンネルをつけても流れてきますね。いい加減、この話題には疲れてしまったのではないでしょうか?
大阪府の緊急事態宣言を受けて、当医院の周辺の福島駅周囲でも、夜になるといつもに比べて、人の流れが明らかに減少していて、とても寂しい印象を受けます。今、大阪では2月28日を目途に緊急事態宣言の解除を国に要請しているようですが、このまま、医療機関をひっ迫しないような状態になればと祈るばかりです。3月には医療従事者や基礎疾患を持つ高齢者などに向けてワクチン接種を行えるように国も準備を進めているようですね。
個人的に疑問に思えることは、ワクチンの効果はいったいどのくらい続くのか?インフルエンザのワクチンのように毎年の摂取がいるのか?接種時の副作用ではなく、長期的には副作用はどうなのか?もちろん、海外でどんどん接種が進んでいて、重篤な副作用の報告がないという事は、かなり安全であるとは考えられますが、実際には、これらの疑問に関する情報開示が不足している様に感じるのは私だけでしょうか?
ほとんどの人に安全なワクチンの接種が行きわたるまでの間、やはり、自分で緊急事態宣言が出ている時と同じように、感染対策への気持ちは持ち続けましょう。実際、今年はコロナで大変な状況でありましたが、みんなが普段マスクをし、手洗い、消毒を行っていると、インフルエンザも身の回りであまりかかっている人がいなかったのではないでしょうか?その事で、身をもって分かったことは、本当に手洗い、マスクはインフルエンザや風邪といった感染症には効果があるんだなあという事です。
さらに、感染症予防にもう一つとても大事な対策があると私は思います。
大阪府の吉村知事は1月19日のツイッターで以下のように語っています。
「コロナウイルスは口の中、唾液に多く含まれている。なのでマスクが有効だし、飲食の場でも、使用されている。一方で利用者側がマスクができない環境に歯科医院がある。大阪には5500もの歯科医院があるが、クラスター発生はゼロ。感染対策の賜物と思うが、何かある。何か? 専門家には、是非分析してもらいたい」
これを聞いた時、私たちが当たり前と思っていたことが、世間一般では認識されていないように感じました。
飛沫による感染を防ぐために、マスクの着用はとても大事なことで、皆さんもほとんど守られていると思います。
でも、目は守られているだろうか?我々が治療を行う時には、飛沫はもとより金属の切削片などの飛散物が目を直撃する事もあるため、多くの歯科医がゴーグルを着用しています。
飛沫感染とは、飛沫に含まれているウイルスや細菌が、口や鼻の気道粘膜や目の粘膜を介して侵入することによっておこります。
マスクをすることによって、口や鼻の気道粘膜からのウイルスの収入を阻止することができても、目からの侵入を許してしまうと全く意味がなくなってしまいます。
人と話をする時に、マスクをつけて飛沫を防いでいても、粘膜に覆われた目を丸出しにしていては意味がないのです。
従って、私は多くの人が集まる所に行くときや誰かと話をする場合は、できるだけ花粉症対策のゴーグルを装着するか、せめて眼鏡やサングラスを着用することを強くお勧めしたいです。
コロナが流行し始めた去年の春頃は、病院などでも多くのクラスターが発生しました。そんな時に、感染症の病棟ではクラスターは少なく、外来病棟や老人介護施設でのクラスターが多くみられました。この時、マスクは必ずしていたと思います。しかし、ゴーグルを装着していなかったのではないでしょうか?
全身を見ても、粘膜が露出しているのは、目、鼻、口ぐらいだと思います。従って、この部分をしっかり防護することによって、かなり感染のリスクを減らすことができるのではないでしょうか?
人間は無意識に1日平均60~400回顔を触るそうです。当然、粘膜以外の手などに付着したウイルスが目や鼻や口を触る事で感染するリスクもあります。
そう考えると、マスクとメガネの装着は必ず行いたいものです。
私は、診療の合間は頻繁に、白衣をアルコール消毒し、マスクを外して消毒して交換します。診療所を出るときにアルコールで、手・頭・顔を消毒します。イソジン(洗口剤は消毒効果があれば何でも構いません)で口に含み30秒クチュクチュを2回繰り返します。その後、水で洗い流しません。車に乗る前に手をアルコール消毒します。
家に着いたら、石鹸で手洗い、口腔内の消毒、スマホのアルコール消毒を行います。できれば、入浴を先に済ませます。
私たち歯医者がコロナに感染すれば、患者さんにもリスクが及ぶし、診療所も2週間閉院しなければならないので、自分たちがまずならないように慎重に対処しています。
是非、目を守ることを忘れないでください。こんな話題をコラムに書かなくてよい日が来るのが待ち遠しいです。
富永歯科クリニック 副院長 赤野 弘明