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舌痛症 Part2

2021年12月6日

こんにちは。大阪市福島区の歯医者 富永歯科クリニック 院長 富永佳代子です。前回に引き続き、「舌痛症」についてお話します。

どうして舌が痛いのでしょうか?

舌痛症の原因は、十分にわかっていないのですが、脳の神経のネットワークの複雑さに関係しています。脳がストレス(心の痛み)をとらえて、「体が痛い」と信号を出してしまうことが一つの原因ではないかと考えられています。例えば、舌が熱いもので火傷をした時には、「熱い!」「大変だ!」という信号を舌から脳に送ります。そして、脳の中で「ヒリヒリ痛い!」という感覚が生まれるわけです。舌痛症の痛みも、同様に脳の中で生み出されます。しかし、火傷の痛みと違うのは、舌から脳に送られる信号がなく、脳の中で勝手に痛みの感覚が作られることです。身体の痛みは、「痛い」という感覚であるとともに、「不快、不安」といった「心の痛み」とセットです。舌痛症の症状は、ストレスが強まった時に出やすいのは、こうした仕組みが関係していると考えます。

心のストレスが痛みを増やします

ストレスが増えると、痛みを押さえてくれる脳内ホルモンの一種 セロトニンノルアドレナリンの働きが低下して、さらに痛みが増強してしまうことも舌痛症に関係しているのではないかと考えます。舌痛症は、原因も治療法も確立していないのですが。心身両面からの対応が必要な病気です。

痛みの改善のために

舌の先や側面が歯にあたって痛いと、「歯を削って下さい。」「歯を丸めてください。」と、希望される患者さんが多いのですが、舌痛症の場合は、痛みは脳の中で生まれるものなので、歯科治療で症状が改善されるとは限りません。削った歯は、元には戻らないので慎重に対処する必要があります。

舌の痛む場所を何度も確認するのはやめましょう。舌に変化がないか、指で何度も触ってみたり、歯に舌を触れさせてみたり、繰り返し行っていると痛みの記憶が定着してしまいます。

舌の先や側面の端が舌の歯に触れるとヒリヒリ痛い場合は、舌の置き場所を上あごのくぼみにくっつけて、上下の歯を軽く離すようにしてみましょう。お口をポカンと開けていると、舌が下がって舌の歯に接触しやすいので、お口は閉じる習慣を身につけましょう。

舌痛症は日によって、時間帯によって増減します。客観的に痛みをとらえることが、ご自分の辛さを客観的に取らえることになります。これが痛みの不安を少なくし、改善の一歩になります。

無意識に食いしばっていませんか?食いしばると、舌が緊張して、歯に強く押し付けることになり痛みが増してしまいます。仕事中、運転中、料理中などに気を付けましょう。

痛みを抑える薬の服用も効果的

舌痛症の患者さんに抗うつ剤や抗てんかん薬を処方する場合があります。これは、痛みを抑制する脳内ホルモンの働きの低下による症状を改善するためです。但し、保険適応外になるので、相談が必要です。また、漢方薬の服用も効果があるとの報告もあります。

カウンセリングと生活改善で効果

お薬の服薬だけでなく、医療面接で受けた生活指導を守りましょう。食事では刺激物を避け、睡眠時間を十分に取りましょう。

痛みの改善は一進一退

舌痛症の診断を受けた患者さんは、その原因が心理面にもあることは、ショックだと思います。舌痛症だからと言って、ストレスに弱いのではありません。元々ストレスに強い人でも、過剰にストレスを受ければ、限界を超えます。心の痛みが体の痛みに変化するのかもしれません。痛みの改善は、一進一退です。改善されても、強いストレスが加われば、再発してしまうこともあります。痛みが完全に消えることを治療の目標にすると、さらなる不安が生まれ、新たなストレスになります。生活に支障のない程度の痛みに抑えることを目標にゆっくりと進めていきましょう。

富永歯科クリニック  院長 富永佳代子

 

 

 

 

 

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